ミジンコ2 [学名 : Daphnia pulex]
体長:1.5-3.3mm 性別:メス
この休眠卵は脱皮をする時に生み出される.陸生の昆虫と違ってサナギが植物の茎や木の枝に止まってから、背中が割れて中から出てくるというわけにはいかない。ミジンコはぐるぐると体を回転させる。回転すると頭部と胸腹部の間にある節がはずれ頭部の殻は鉄兜を脱ぐように脱げていく。次に第二触覚を自分で引き抜くと、胴体部分をけって脱ぎ捨てる。このとき背中の休眠卵は外側へずれてきているがまだ体にくっついたままだ.そこから背中にくっついたニ枚の殻は卵全体が外側にずれていくのに合わせて中の卵を包みながら閉じていき、ついには体から脱落する。この時胴体部分の脱皮殻と休眠卵は下の方でくっついているが、脱皮殻は次第に外れ、やがては分解されて水に戻る。こうして休眠卵は命のカプセルとなる。つまり植物の種と同じ生存戦略ということである。